今すぐすべきこと
- 慌てず冷静に行動する
子どもが痙攣している間に親がパニックに陥ると、適切な対応が難しくなります。まず深呼吸をして冷静になりましょう。冷静さを保つことで、子どもにとって最適な対応を選べるようになります。 - 安全な環境を確保する
- 周囲に鋭利な物や硬い物がないか確認し、子どもを安全な場所に寝かせます。
- 手足がぶつからないようにし、頭を守るために柔らかいものを近くに置くことも有効です。
- 顔を横向きにし、嘔吐や唾液が気道に詰まるのを防ぎます。可能であれば左側を下に向けると良いです。
- 衣類を緩める
呼吸をしやすくするために、首元やお腹周りの衣類を緩めます。特に冬場や厚着の場合は注意してください。 - 時間を測る
- 痙攣が始まった時刻を確認し、持続時間を記録します。
- 痙攣の特徴(左右対称か、全身か部分的か、目の動き、呼吸の状態など)を観察します。
- 口に物を入れない
窒息や歯の損傷を防ぐため、口に指や物を入れないようにします。これは、焦る親がやりがちな誤った対応の一つでもあります。 - 揺さぶらない・大声で呼びかけない
子どもを揺さぶったり、大声で呼びかけたりしないようにします。これらの行為は痙攣を悪化させる可能性があります。 - 発作が止まった後も注意
- 発作が止まったら、意識が戻るか、呼吸が正常かを確認します。意識が戻らない場合や呼吸が弱い場合は、すぐに医療機関に連絡します。
- 発作後に深い眠りに入る場合も多いですが、その際も定期的に様子を確認してください。
- 医療機関に連絡する
痙攣が初めての場合や、体温が高い場合は、発作後速やかに医師に相談しましょう。
タップできる目次
はじめに
子どもが突然痙攣を起こすと、多くの親は動情し、どう対処すれば良いかわからないことが多いでしょう。本記事では、痙攣発作が発生したときに親が今すぐにすべきことを具体的に解説し、後半ではその理由や背景、発作の種類について詳しく説明します。迅速で適切な対応が子どもの安全を守る鍵となりますので、ぜひ参考にしてください。
さらに、発作後のフォローアップや医療機関での診察が重要な理由についても掘り下げて説明します。この記事を通して、親が落ち着いて正しい判断を下せる知識を身につけることを目指します。また、これらの知識を日常的に身につけることで、予防策や早期対応がより実践しやすくなるでしょう。
- 慌てず冷静に行動する
子どもが痙攣している間に親がパニックに陥ると、適切な対応が難しくなります。まず深呼吸をして冷静になりましょう。冷静さを保つことで、子どもにとって最適な対応を選べるようになります。 - 安全な環境を確保する
- 周囲に鋭利な物や硬い物がないか確認し、子どもを安全な場所に寝かせます。
- 手足がぶつからないようにし、頭を守るために柔らかいものを近くに置くことも有効です。
- 顔を横向きにし、嘔吐や唾液が気道に詰まるのを防ぎます。可能であれば左側を下に向けると良いです。
- 衣類を緩める
呼吸をしやすくするために、首元やお腹周りの衣類を緩めます。特に冬場や厚着の場合は注意してください。 - 時間を測る
- 痙攣が始まった時刻を確認し、持続時間を記録します。
- 痙攣の特徴(左右対称か、全身か部分的か、目の動き、呼吸の状態など)を観察します。
- 口に物を入れない
窒息や歯の損傷を防ぐため、口に指や物を入れないようにします。これは、焦る親がやりがちな誤った対応の一つでもあります。 - 揺さぶらない・大声で呼びかけない
子どもを揺さぶったり、大声で呼びかけたりしないようにします。これらの行為は痙攣を悪化させる可能性があります。 - 発作が止まった後も注意
- 発作が止まったら、意識が戻るか、呼吸が正常かを確認します。意識が戻らない場合や呼吸が弱い場合は、すぐに医療機関に連絡します。
- 発作後に深い眠りに入る場合も多いですが、その際も定期的に様子を確認してください。
- 医療機関に連絡する
痙攣が初めての場合や、体温が高い場合は、発作後速やかに医師に相談しましょう。
これらの対応の理由と背景
痙攣とは何か?
痙攣とは、脳の異常な電気的活動によって引き起こされる筋肉の制御不能な動きです。子どもに多い痙攣の主な原因は次のようなものです:
- 熱性けいれん
高熱が引き金となり発生。生後6か月~5歳の子どもに多く見られます。熱性けいれんは一般的に短時間で治まるものの、初めて経験する親にとっては非常に恐怖心を伴います。適切な対応が後遺症のリスクを軽減します。 - てんかん性発作
脳の慢性的な異常活動により繰り返し発作が起きる病状。てんかんの場合、日常生活での管理や治療が必要となります。 - その他の原因
脳炎や髄膜炎、外傷、低血糖なども痙攣を引き起こす可能性があります。これらの原因の場合、迅速な医療介入が求められます。
安全な環境を確保する理由
痙攣中に手足を強く動かすため、周囲の硬い物や角にぶつかると頭や身体に怪我をするリスクがあります。また、横向きに寝かせることで嘔吐物が気道に入るのを防げます。安全な環境を確保することで、子どもの二次的な怪我を防止できます。怪我を防ぐだけでなく、安心感を与える環境作りにも繋がります。
時間を測る重要性
痙攣の時間は医師が診断を行う上で非常に重要な情報です。特に 5分以上続く発作(けいれん重積発作) は緊急の治療が必要です。また、発作の時間を把握することで、次回以降の対応や医療機関での診察に役立ちます。時間を測ることで、冷静さを保つための指針ともなります。
「口の中に物を入れない」という対策の理由
かつて、舌を噛むのを防ぐために物を口に入れるべきだと考えられていましたが、現在は危険な行為とされています。誤食や窒息、歯の損傷を起こす可能性があるため、避けてください。特に小さな子どもの場合、物を入れると異物誤飲のリスクが高まります。正しい対応を知ることで、さらなる事故を防げます。
医療機関を受診すべきタイミング
次の場合には医師の診察が必要です:
- 初めての痙攣発作。
- 発作後も子どもが意識を回復しない。
- 高熱を伴う場合(熱性けいれんの可能性)。
- 頻繁に発作を繰り返す場合。
- 発作が片側の手足や顔など部分的な場合。
医療機関での診察により、痙攣の原因や必要な治療が明らかになります。適切な治療計画を立てるために、迅速な受診を心がけましょう。
発作後のフォローアップ
発作が一度だけであれば深刻な問題でない場合もありますが、再発の可能性や基礎病状の有無を確認するために、医療機関での評価を受けることが重要です。
- 熱性けいれんの場合の対策
熱が高くなる前に解熱剤を使用するなどの予防策を医師と相談しましょう。また、発熱時の適切な水分補給や体温管理も重要です。 - てんかんの場合の管理
薬物治療や生活環境の調整が必要です。発作の頻度を記録し、医師に相談することで治療の効果を高めることができます。
発作後の対応を適切に行うことで、子どもへの精神的な負担も軽減できます。
救急車を呼ぶべき状況
以下の場合は、速やかに救急車を呼びましょう:
- 痙攣が 5分以上続く場合。
痙攣が長時間続くと脳に負担がかかる可能性があります。 - 痙攣が繰り返される場合。
一度治まった後に24時間以内に再発する場合は、重篤な原因が隠れている可能性があります。 - 痙攣後に意識が戻らない場合。
痙攣が止まった後も意識が回復しない場合は、脳や呼吸に問題がある可能性があります。 - 呼吸が弱い、または唇が青紫色になる場合(チアノーゼ)。
呼吸不全の兆候であり、緊急対応が必要です。 - 初めて痙攣を起こした場合。
痙攣の原因が不明な場合は、医療機関での診断が必要です。 - 頭を強く打った後に痙攣を起こした場合。
頭部外傷による脳の損傷が疑われます。 - 発熱がないのに痙攣を起こした場合。
熱性けいれん以外の原因(感染症や代謝異常など)が考えられます。
まとめ
子どもの痙攣発作は親にとって非常に心配な出来事ですが、冷静に行動することで多くのリスクを回避できます。この記事で解説した対応策を覚えておくことで、いざというときに落ち着いて子どもを守ることができます。また、痙攣が初めての場合や発作が長引いた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
正しい知識を持ち、適切に対応することで子どもの安全を確保し、安心して日常生活を送るサポートができます。冷静な行動と早期の医療介入が、子どもの健康を守る鍵です。
私の息子が実際に熱性けいれんを起こした時の話
私の次男も12月に突如熱性けいれんを起こしました。以下のページにまとめてあります。
参考サイト:Sunnyこどもクリニック けいれん(ひきつけ)を起こしたときのお家での対応(https://sunny-kodomo-clinic.com/medical/spasm.html)
こどものケガ・急病について~上手なお医者さんのかかりかた(https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/attachment/56088.pdf)
千葉医師会 落ち着いて対処を「熱性けいれん」(https://www.chiba-city-med.or.jp/column/146.html)
民間の救急車エマジェン 熱性けいれんで救急車は呼んでいい?対応方法や救急車を呼ぶタイミングを解説(https://emagen119.com/column/16)
投稿者プロフィール

-
経験と資格 信岡俊孝氏は2011年に看護師免許を取得し、13年間病院での勤務経験を持っています。京都の愛生会山科病院では消化器内科や循環器内科、整形外科など幅広い分野で臨床経験を積み、その後、福岡の長尾病院で透析科や回復期リハビリ病棟を担当しました。
2024年には、看護師の働き方改革を目指して株式会社ShiNを設立。
保有資格
看護師免許 (2011年取得)
AFP (Affiliated Financial Planner, 2024年取得)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
販売士2級
第一種衛生管理者免許
ビジネスマネジャー検定試験®
ビジネス法務エキスパート® (2級)
日本商工会議所簿記検定試験3級
第二種電気工事士
最新記事
医療・福祉を大幅に飛躍させるAIについての記事はここから2025年1月7日日本発の次世代AI検索エンジンFelo「フェロー」- 世界に広がる知識の扉
小児疾患2024年12月18日子ども(小児、幼児)が痙攣(けいれん)している今すぐにできること8つ
看護師起業2024年12月13日看護師の起業に関する書籍日本の書籍7選、英語の書籍3選
看護師起業2024年12月11日【看護師】起業アイデアを出すときの8つのポイント解説